15年度の国内医療用薬市場 経口C肝薬ハーボニー 発売7か月で売上2693億円 IMSまとめ

公開日時 2016/05/18 03:52
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IMSジャパンが5月17日に発表した日本の2015年度(15年4月~16年3月)の医療用医薬品市場データ(薬価ベース)によると、製品売上トップはギリアド・サイエンシズの経口C型肝炎治療薬ハーボニー配合錠で、売上は2693億円だった。同剤は15年9月1日に発売を始めており、発売7か月での売上としては過去最高とみられる。第2位は経口C型肝炎治療薬ソバルディで売上は1508億円。同じくギリアドの製品で、こちらは約10か月の実績となる。このため企業売上ランキングでもギリアドが20位圏外から一気に6位に入った。

文末の「関連ファイル」に医薬品市場全体、上位10薬効、売上上位10製品などの資料を掲載しました。5月18日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります。

15年度の国内医療用医薬品市場は10兆8377億円(1000万円以下切り捨て、前年同期比8.8%増)。市場別では、100床以上の病院市場が4兆5548億円(15.4%増)、100床未満の開業医市場が2兆2417億円(4.8%増)、主に調剤薬局で構成される「薬局その他」市場は4兆412億円(4.3%増)――。市場全体の成長率は15年4~6月が7.9%、7~9月が7.4%、10~12月が10.0%、16年1~3月が9.8%と推移し、成長率は下半期のほうが高い。ハーボニーの発売時期を重ねると、同剤の売上急伸が市場全体の成長の主な理由であることがわかる。

なお、薬価改定年度ではない前回13年度の市場全体の成長率は4.8%だった。

■がん免疫療法薬オプジーボも急成長 16年1~3月期に抗がん剤市場で売上2位に

15年度の売上上位10製品を見てみる。1位はハーボニー、2位はソバルディ、3位は抗がん剤アバスチン(売上1179億円、13.0%増)、4位は抗血小板薬プラビックス(999億円、19.9%減)、5位は抗潰瘍薬ネキシウム(992億円、20.1%増)、6位は疼痛用薬リリカ(877億円、13.9%増)、7位は降圧剤オルメテック第一三共分(864億円、3.9%減)、8位は抗リウマチ薬レミケード(855億円、2.2%減)、9位は経皮吸収型消炎鎮痛薬モーラス久光分(790億円、1.9%減)、10位は糖尿病治療薬ジャヌビア(771億円、1.2%増)――。売上1000億円以上製品は3製品だった。

上位10製品のうちハーボニー、ソバルディ以外では、6位のリリカのみ前年度から順位をひとつ上げた。ネキシウムは5位のまま。これら以外の6製品は順位を落とした。

売上上位10薬効を見てみると、1位はこれまでと変わらず抗腫瘍薬で売上8511億円(12.2%増)だった。12年度から4年連続で最大市場を形成している。薬効内ではアバスチンなど分子標的薬が市場成長をけん引している。

また、14年9月に新発売し、15年12月に非小細胞肺がんの適応を追加したがん免疫療法薬オプジーボは、売上は非開示だが、前年度から7倍以上伸長した。そして、IMSがこの日に公表した16年1~3月期データによると、「オプジーボは売上を大きく伸ばし、薬効内2位」とレポートしており、非小細胞肺がん適応での急成長の兆しが早くも見受けられる。

薬効別ランキングの2位は全身性抗ウイルス薬で、売上は6743億円(185.9%増)。ハーボニー、ソバルディの急成長が主因。ちなみに16年1~3月期データでは2608億円(212.1%増)で、抗腫瘍薬を抜いて薬効別ランキングトップに立ったことも確認された。ただ、ハーボニー及びソバルディは4月の薬価改定で薬価が31.7%引き下げられており、16年通年で全身性抗ウイルス薬市場が薬効内トップとなるかどうかはわからない。

■眼科用剤 アイリーアが薬効内売上トップ、ルセンティスにかわって

上位薬効のうち、唯一市場縮小したのが、薬効ランク3位のレニン-アンジオテンシン(RA)系作用薬。市場規模5575億円、前期比6.1%減で、2年連続のマイナス成長となった。特許切れしたARBブロプレスは売上が半減、同ディオバンも4割以上の減収となったことが影響した。

4位以下の薬効は、4位が糖尿病治療薬(5181億円、6.9%増)、5位が抗血栓症薬(4675億円、6.3%増)、6位が脂質調整剤及び動脈硬化用剤(4004億円、1.1%増)、7位が制酸剤、鼓腸及び潰瘍治療薬(3910億円、0.1%増)、8位が免疫抑制薬(3700億円、8.2%増)、9位が喘息及びCOPD治療薬(3339億円、5.7%増)、10位が眼科用剤(3287億円、7.7%増)――。

このうち、眼科用剤市場では製品売上の順位に変動があった。これまでトップだったルセンティス(売上非開示、19.1%減)にかわって、前年度2位のアイリーア(売上非開示、62.7%増)がトップとなった。

■企業売上 ギリアドが6位にランクイン 上位5社の顔ぶれ・順位変わらず

企業別の売上ランキングを見てみる。医薬品卸に製品を販売し、その代金を回収する機能を持つ「販売会社」ベースでは、売上トップから武田薬品(6795億円、0.6%減)、アステラス(6339億円、0.7%減)、第一三共(6288億円、6.2%増)、中外製薬(4758億円、7.4%増)、ファイザー(4711億円、10.3%増)――と上位5社の顔ぶれ・順位は前年度と変わらないが、6位にギリアドがランクインした。ギリアドの売上は4201億円で、ハーボニーとソバルディの売上合計と同額となる。

ギリアドを除いて2ケタ成長した企業はファイザーのほか、13位の日本イーライリリー(2724億円、19.5%増)、20位の小野薬品(1721億円、11.6%増)の3社。ファイザーはリリカが、小野薬品はオプジーボが特に好調。リリーは骨粗鬆症薬フォルテオや、販売をリリーに一本化した抗うつ薬サインバルタの成長が寄与したとみられる。

販促会社が2社以上の場合、製造承認を持っているなどオリジネーターにより近い企業に売上を計上する「販促会社」ベースで企業ランキングを見てみると、トップからファイザー(6144億円、2.3%増)、武田薬品(4938億円、3.9%減)、第一三共(4837億円、3.1%増)、中外(4771億円、7.3%増)――と上位4社の順位は変わらないが、5位にギリアドがランクインした。

 

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