小野・17年3月期第2四半期 オプジーボは売上533億円 通期見込み1260億円、期初計画据え置き

公開日時 2016/11/08 03:52
  • Twitter
  • 印刷

小野薬品は11月7日、2017年3月期第2四半期(4~9月)決算を発表し、がん免疫療法薬で抗PD-1抗体オプジーボの売上は533億円(前年同期比で18倍)、通期見込みは1260億円と期初計画を据え置いた。医療保険財政との観点からオプジーボの薬価臨時引き下げが政府内で検討されているが、下げ幅を含め不透明さが増しているため、計画を据え置いた。ただ、オプジーボは日本で、13癌種がフェーズ3以降(うち承認取得は3癌種)にあり、作用機序の異なるがん免疫療法薬との併用療法の開発も後期段階に複数あるため、数量ベースでの成長は今後も見込めるとしている。

相良暁社長は同日に開いた決算会見で、「(オプジーボを含めて)中期的には数量ベースではしっかり成長してくれると思っている。ただ、オプジーボは、薬価問題が現時点で不透明なところがあり、金額ベースの話は控えたい」と話した。オプジーボは少なくとも25%の薬価の臨時的な引き下げが指摘されているが、「仮定にもとづくコメントは控えたい」と繰り返し語った。

■オプジーボ新規患者数 3月まで月1000人以上 最近は月800~900人

オプジーボの売上は16年4~6月が252億円、7~9月が281億円だった。15年12月に適応追加した非小細胞肺がん(2次以降)が急成長の要因。ただ、相良社長によると、オプジーボの新規処方患者数は、多くの待機患者がいたこともあって16年3月頃まで月1000人を超える状況だったが、直近3か月は月800~900人程度に減っているという。

同社はこれまでに、通期見込み1260億円のベースとなる新規患者数は1万5000人と説明しており、これは月換算では平均1250人となる。処方継続率が不明なことに留意が必要だが、直近の新規処方患者数からみると、オプジーボは期初売上計画から実際は下振れする可能性もありそうだ。相良社長は、高額薬剤ということが医師の間に浸透したため、「処方に少し抑制がかかっている気がする」との認識も示した。

なお、相良社長は、14年9月の販売開始から16年9月末までのオプジーボの処方患者総数は推定1万816人で、このうち非小細胞肺がん患者が9032人と説明した。

■世界初のがん悪液質の治療薬ONO-7643 国内P3入り

粟田浩開発本部長は会見で、オプジーボの主な開発状況を説明した。日本市場における単剤療法では、現在申請中なのが▽ホジキンリンパ腫▽頭頸部がん――、P3には▽非小細胞肺がん(1次)▽腎細胞がん(1次)▽尿路上皮がん▽胃がん▽胃食道接合部がん及び食道がん▽小細胞肺がん▽肝細胞がん▽食道がん▽膠芽腫▽悪性胸膜中皮腫――がある。

このうちホジキンリンパ腫は厚労省の薬食審部会を通過していることから、「まもなく承認される」との見通しを示し、「抗PD-1関係の医薬品では初の血液がん適応になる」と説明した。頭頸部がんの適応追加については、「順調にいけば来春には承認されるのではないか」と期待感を示した。

オプジーボとがん免疫療法薬ヤーボイとの併用療法は、日本市場で7癌種が開発後期にあり、P3に▽腎細胞がん▽非小細胞肺がん▽小細胞肺がん▽頭頸部がん▽胃がん▽悪性胸膜中皮腫――、P2として悪性黒色腫の開発を進めていると説明した。

また、粟田本部長は、がんの進行に伴い食欲不振や筋肉量の低下を特徴とする全身消耗状態(がん悪液質)の患者に対する治療薬「ONO-7643」(開発コード)が国内P3入りしたことも紹介した。低分子のグレリン様作用薬で、開発に成功すれば、がん悪液質を適応とする世界初の薬剤となる。粟田本部長は「期待が大きく、いろいろな癌腫に応用がきくのではないか」と話した。

■連結業績 大幅増収増益

同社の17年3月期第2四半期業績は売上1177億円(前年同期比67.5%増)、営業利益301億円(109.2%増)、親会社帰属純利益231億円(94.7%増)――の大幅な増収増益で、オプジーボの急拡大が理由となる。通期予想は売上2590億円(61.6%増)、営業利益725億円(137.6%増)、親会社帰属純利益558億円(123.4%増)――と期初予想を据え置いた。

【16年度中間期連結業績(前年同期比) 16年度予想(前年同期比)】
売上高 1177億2600万円(67.5%増) 2590億円(61.6%増) 
営業利益 301億3500万円(109.2%増) 725億円(137.6%増)
親会社帰属純利益 231億1900万円(94.7%増) 558億円(123.4%増) 

【16年度中間期の主要製品国内売上高(前年同期実績) 16年度予想、億円】
オプジーボ点滴静注 533(30)1260
グラクティブ 148(160)295
オパルモン 88(119)175
リカルボン 56(57)115
オレンシア皮下注 54(37)115 (修正前100)
イメンド/プロイメンド 50(47)100
リバスタッチパッチ 44(39)90
フォシーガ 36(16)85 (修正前100)
オノンカプセル 30(41)65
オノアクト点滴静注用 27(41)65
ステーブラ 24(26)50
オノンドライシロップ 18(25)45
フオイパン 20(28)40
キネダック 16(22)30
カイプロリス点滴静注用 2(-)20 (期初予想時は未発売)
*いずれも仕切価格(出荷価格)ベースでの売上収益

関連ファイル

関連するファイルはありません。

      

 

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(3)

1 2 3 4 5
悪い   良い

 

 

広告

広告

広告

広告

広告

広告

市場に密着した医薬情報&マーケティング誌

 

6月号特集
(Promotion)

エリアマーケティング新時代

地域戦略強化、

総力戦で商機を捉える

 

 

6/1発行

 

ミクス編集部のtwitter

 

ミクスOnlineのモバイルサイトは下記QRコードよりアクセスしてください

QRコード

http://mobile.mixonline.jp/