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小野薬品 核酸医薬sapablursenの全世界の開発・商業化権取得、米Ionis社から 真性多血症などで開発

公開日時 2025/03/14 04:50
小野薬品は3月12日、米Ionis Pharmaceuticals社と、Ionisが真性多血症治療薬として開発中のsapablursenに関するライセンス契約を締結したと発表した。小野薬品は全世界を対象に独占的にsapablursenを開発および商業化する権利を取得した。

sapablursenはTMPRSS6を標的とした核酸医薬(アンチセンス阻害薬)。TMPRSS6の産生を抑制し、鉄恒常性の主要な調節因子であるヘプシジンの産生を増加させる。ヘプシジンの発現を増加させることにより、sapablursenは真性多血症を始めとして様々な血液疾患の治療薬となる可能性があるという。

Ionisは現在、成人真性多血症患者を対象とした第2相IMPRESSION試験を進めており、この試験完了まで引き続き同社が開発を担当する。その後、小野薬品が全世界を対象としたsapablursenの開発および商業化活動を担当する。

◎契約一時金2.8億米ドル 開発進捗等のマイルストンで合計最大6.6億米ドル

契約締結により、小野薬品はIonisに対し、契約一時金2.8億米ドルや、開発の進捗、申請/承認時および売上高に応じたマイルストンとして合計で最大6.6億米ドルを支払う。また小野薬品は、sapablursenの売上高に応じた二桁台の料率のロイヤルティをIonisに支払う。

なお、Sapablursenは、米国食品医薬品局(FDA)から、2024年1月にファストトラック指定を、同年8月にオーファンドラッグ指定を受けている。

小野薬品の滝野十一代表取締役社長は。「この度、RNA標的医薬品のパイオニアであるIonis社とsapablursenに関して提携を開始できることを大変嬉しく思う」とした上で、「本提携は、血液領域のパイプラインを強化するという当社の戦略に沿ったもの。sapablursenが全世界中の真性多血症患者さんの新たな治療選択肢になることを期待している」とコメントした。

真性多血症(PV)は、赤血球の過剰産生を特徴とし、生命を脅かす可能性のある希少な血液疾患。特に肺、心臓、脳などの重要な臓器で重篤な血栓のリスクが大幅に増加する。真性多血症患者は重度の鉄欠乏もきたし、一般的に疲労の症状を呈するため、QOLが低下することがある。
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