45国立大学附属病院 17年度決算で増収減益 消費増税を牽制 

公開日時 2018/07/12 03:50
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 全国45(42大学)の国立大学附属病院の2017年度の決算概要は増収増益だった。これは同会議が7月9日、会見を開いて明らかにしたもの。収益は1兆3006億円、経常利益は296億円と黒字を確保したが、人件費や診療経費の増加が響き、減益となった。同会議の山本修一常置委員長は、2019年10月に予定される消費増税の影響を懸念。「経営に多大な影響が出る」と危機感をあらわにした。

17年度の附属病院の収益は1兆1040億円で、16年度の1兆634億円から406億円減収となった。一方で、費用は1兆2710億円で、16年度の1兆2271億円から439億円増加した。

増収を確保した要因について山本常置委員長は、診療の機能強化など各病院の努力をあげた。ただ、運営交付金が削減傾向にあるとして「教育基盤を維持することは厳しい状況だ」と訴えた。

また、コストも増加傾向にある。最も占める割合の大きい診療経費は、前年度から299億円増の7221億円となった。消費増税の補てん不足や高額薬剤などの使用が影響したという。人件費は前年度から138億円増のほぼ横ばいで4900億円。「今後働き方改革の影響で、医師の増員が見込まれる」として増加への懸念を示した。山本常置委員長は、「設備更新の抑制でなんとか経営基盤を維持しているのが現状だ」と訴えた。

そのうえで、2020年10月に予定されている消費増税を見据え、「現状のまま10%に消費税率が引き上げられれば、さらに年間100億円を超える負担が増大する。機器の更新や経営に多大な影響が出る」とけん制した。

今後については、増収減益の傾向が続くと見通した。山本常置委員長は、「建物や医療機器の更新は借入金に頼らざるを得ない状況だ」と述べたうえで、借入金の償還負担が大きく、経営を圧迫すると指摘した。2020年には、償還するための財源となる経常利益と減価償却費を合わせた金額が、借入金の償還額を逆転するとの試算も示し、「将来的に借金返済ができなくなる」と危機感をあらわにした。

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