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新型コロナ「第7波」でオンライン診療増加 自宅療養者の「再診」で目立つ利用 新規導入施設は伸び悩み

公開日時 2022/08/05 04:52
新型コロナの「第7波」で自宅療養者を含む感染拡大が全国的に拡がる中で、コロナ感染者にオンライン診療が用いられるケースが増えている。本誌取材によると、7月最終週(24~30日)段階でオンラインによるコロナ感染者の診療件数は22年初頭の「第6波」の水準を超えた。受診した発熱外来でコロナ感染が判明した自宅療養者の再診にオンライン診療が用いられるケースが多い。一方、オンライン診療を新規に導入する医療機関数は低調。オンライン診療を経験した医師が、オンラインで診療するコロナ患者数を増やしている実態も垣間見えた。

本誌はエムスリーが独自に構築したリアルワールドデータベース「JAMDAS」(Japan Medical Data Survey:日本臨床実態調査)を用いて、新型コロナ患者の診療実績のある医療機関から、オンライン診療の実施割合や実件数などを調べた。それによると、7月最終週(24~30日)までにオンライン診療を1回でも実施した医療施設の延べ件数(累計)は、集計施設数の79.7%を占めた。また、オンライン診療を1回でも実施した延べ医療機関数を週単位でみたところ、コロナ感染者数が急増した7月最終週(24~30日)が最も実施件数が多く、オンライン診療あり施設数は集計施設数の49.6%を占めていることが分かった。

◎オンライン診療 施設あたり件数が増加 感染者数の急増と施設数の増加は相関せず

なお、「第6波」のピークだった2月第3週(13~19日)と比較すると、当時の集計施設数に占めるオンライン診療の実施施設は46.9%で、「第7波」の7月最終週の方が2.7ポイント高くなった。この結果から、オンライン診療を実施する新規の医療機関数は低調ながら増えており、加えて1施設当たりで実施するオンライン診療の件数も増えていることが予測された。一方でコロナ感染者数の急増と施設数の増加は相関せず、微増にとどまっていることが示唆された。

◎「再診」でのオンライン診療の使用割合は9割超え
 

オンライン診療を初診・再診で区分すると、7月最終週(24~30日)の利用割合は初診の8.3%に対し、再診は91.6%と圧倒的に再診が多い。自宅療養する軽症、中等症のコロナ感染者の再診にオンライン診療が用いられている。週単位のトレンドでみると、6月中旬以降にオンライン診療の割合が高まっていることが分かる。再診に限ってみると、6月第3週(12~18日)に比べて7月最終週は4.6倍に跳ね上がっている。患者を年齢別にみると、20歳代、30歳代、40歳代、50歳代へのオンライン診療の利用は総じて高い。60歳代、70歳代の高齢層、10歳代の小児層も一定程度の利用を確認できた。

◎治療薬も「第7波」を境に処方数が急増

治療薬についても「第7波」の感染拡大にあわせて7月以降、新規経口抗ウイルス薬のパキロビット、ラゲブリオの処方数が急増していることも分かった。
 
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