旭化成 エルシトニン注20Sの骨折抑制効果検証できず
公開日時 2003/06/08 23:00
旭化成は6月6日、骨粗鬆症治療薬「エルシトニン注20S」(一般名:エルカ
トニン・20単位含有)について、市販後調査の一環として同剤の少用量薬(エ
ルカトニン2.5単位)を対照とした臨床試験を完了したが、主要評価項目であ
る脊椎の骨折発生頻度に有意差は認められず、目的とした骨折抑制効果は検証
されなかったと発表した。93年10月1日の承認当時に検討段階にあった「骨粗
鬆症用薬の臨床評価方法に関するガイドライン(案)」に準じて、骨折抑制効
果を見る目的で10年近く臨床試験を実施してきた。今後、試験の詳細な解析を
行う予定。また、プラセボでなく、同剤の少用量薬を使ったことによる試験へ
の影響などについて検討し、臨床試験を再実施する方針を示している。エルシ
トニン注20Sの02年度の売上は196億円で同社のトップ製品。