PhRMA(米国研究製薬工業協会)
公開日時 2002/04/17 23:00
4月17日、日本代表のアントニー・バトラー氏が、途上国のエイズ問題などに対するPhRMAの取り組みについて説明した。製薬会社が特許を主張して抗レトロウイルス薬のジェネリック品の製造を認めないことが、途上国の感染者・患者に治療薬が行き渡らない一因だとする批判に反論。アフリカの多くの国々では、15種類の抗レトロウイルス薬のうち特許で保護されているのは一部にすぎないという国際知的所有権研究所のギレスピー・ホワイト氏らの研究を紹介。「1人当たりの年間治療費が20ドル未満では、ジェネリック品でさえ買えない」とし、重要なのは資金援助と予防教育、インフラ整備だと語った。製薬業界はボツワナ、ナミビア、レソトなどでエイズ救援と予防教育に2500万ドルを拠出し、南アフリカで治療薬の試験と研究に8000万ドルを供与するなど、援助に努めている。ただ、「エイズの問題はあまりに大きすぎて製薬業界の力だけでは解決できない」とし、製薬業界や各国政府、国際機関などによるグローバル・パートナーシップを推進する必要があると語った。