フェーズフォワード ジャパンは１月23日、臨床試験施設からWebを通して調査内容を直接データチェックできるEDCソフトウェア、「インフォーム」の日本語版を発表した。臨床試験施設から直接入力され、正確なデータを即時回収できるシステムで、臨床試験期間の大幅短縮を狙う。従来の臨床試験データは、施設で記載された調査票を製薬企業担当者が回収していたため、回収にかかる時間が長くなる上、誤記入が発見されることもあった。ポール・プレイシャー会長兼創立者は取材に対し、「EUを除けば日本は米国に続く第２の市場規模。言語や習慣、制度が欧米とは違うユニークな存在だが、システム活用で、世界をまたにかけでまざまな面でのスタンダード化を図ることを期待している」と意気込みを見せた。米フェーズフォワード社は製薬企業のための治験と安全性データ管理の総合ソリューションを目的に97年設立。米イーライ・リリー社、英グラクソ・スミスクライン社など欧米大手のほか、海外に進展している日本大手メーカーとの取り引きがすでに成立しているという。日本法人は15年前にBBNソフトウエアの社名で米BBN社100％子会社として設立。01年8月、米フェーズフォワード社による米BNN社吸収合併で社名変更した。日本語版の営業展開は、これら実績のある企業グループを対象にアプローチするほか、取り引き実績のない事業所についても積極的に営業活動を行う。また、そのために国内の複数の情報処理分野の企業などとの提携を進めており、「ソフトウェアのベンダーだけでなく、サポートやポスティングなどすべての処理を請け負えるようにする」（出口秀雄フェーズフォワードジャパン社長）という。