【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

米医学誌・NEJM タブネオスの承認根拠論文を撤回 不適切な臨床試験の結果操作「論文内で開示されず」

公開日時 2026/07/02 04:53
米医学誌のニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(NEJM)は6月29日付で、Jayne DRWらによる論文「ANCA関連血管炎の治療におけるアバコパン」(N Engl J Med 2021;384:599-609)を撤回すると公表した。同論文はタブネオス(一般名:アバコパン)の承認申請に際し根拠としたもの。同剤をめぐっては米FDAが論文発表後に行った調査から、データベースのロックおよび試験の盲検解除(アンブラインディング)が行われた後に、患者9症例における主要評価項目の判定が再評価(再判定)されていたことが判明している。NEJM側はこの事態を踏まえ。「この事実は論文内で開示されておらず、適切な研究実施のあり方と矛盾する。したがって本論文を撤回する」と説明している。

選択的C5a受容体拮抗薬タブネオスは、グルココルチコイドおよびその他の標準治療薬と併用して重度の活動性抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎(多発血管炎性肉芽腫症および顕微鏡的多発血管炎)の成人患者向け治療薬として2021年10月7日に米国FDAが承認した。その後、3年を経てCDER(医薬品評価研究センター)が入手した情報から、盲検化されていない治験担当者が、元の分析ではその結論を裏付けていなかったにもかかわらず、薬剤が有効であるかのように見せるために臨床試験の結果を操作していたことが判明した。また、申請者はFDAの規制に違反して、元の分析結果をFDAに開示していなかったことも明らかになった。

CDERはこの事態を重く見て、4月27日にタブネオスを市場から撤退させることを提案。申請者である米ケモセントリクス社(現アムジェンの完全子会社)に対し、聴聞の機会通知(NOOH)を発行した。一方で欧州医薬品委員会(CHMP)もこの問題について、6月26日付で欧州連合(EU)における製造販売承認の取り消しを勧告したところだ。

なお、日本ではキッセイ薬品が承認申請し、21年9月に顕微鏡的多発血管炎(MPA)及び多発血管炎性肉芽腫症(GPA)の効能・効果で承認を取得した。


プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(7)

1 2 3 4 5
悪い 良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事

一緒に読みたい関連トピックス

マンジャロが売上3.8倍 1年間で約770億円増収 売上1位はキイトルーダ
25年度製品別国内売上

マンジャロが売上3.8倍 1年間で約770億円増収

2026/07/01
製薬企業の決算資料やIQVIAの発表資料から2025年度の国内売上100億円以上製品(決算期ベース)を集計したところ、2型糖尿病治療薬・マンジャロが25年に驚異的な伸びをみせたことを確認した。
1位はキイトルーダ フェスゴは34倍、レケンビは32倍と急伸
24年度製品別国内売上

1位はキイトルーダ フェスゴは34倍、レケンビは32倍と急伸

2025/07/01
製薬企業の決算資料やIQVIAの発表資料から2024年度の国内売上100億円以上製品を集計したところ、がん免疫療法薬キイトルーダが16.2%増の1852億円となり、1位の座をキープした。
【MixOnline】関連(推奨)記事
【MixOnline】関連(推奨)記事
ボタン追加
【MixOnline】記事ログ
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー