厚労省 ハンセン症療養所入所者の肝疾患は庇護療法
公開日時 2003/08/31 23:00
厚生労働省は８月29日までに、国立ハンセン病療養所の肝疾患罹患者に関する
治療状況をまとめた。慢性肝炎患者221人のうち、116人（52.5％、重複あり）
が「肝庇護剤」による治療を受け、109人（49.3％）が「定期検査による経過
観察」を受けた。肝硬変患者84人のうち、肝庇護剤による治療が76人（90.5％）
だった。同省国立病院部医療指導課は、「入所者年齢がおおむね75歳で高齢な
ことから、副作用の可能性が高いとされるインターフェロンによる積極的治療
は少ない」と見ている。
昨年６月に同省が発表した調査結果では、同療養所入所者のうちＣ型肝炎ウィ
ルスキャリア割合は11.7％で、おおむね３％とされる一般集団と比べ著しく多
い。このため、同省は02年10月現在の入所者3896人について、検診や治療の状
況を調べた。