日本卸連調査 販管費圧縮進み利益率改善
公開日時 2003/09/25 23:00
医薬品卸業の販管費率が02年度で7.71%と初めて8%を切り、営業利益率も回
復したことが、日本医薬品卸業連合会が9月25日に発表した調査結果で明らか
になった。最悪だったここ数年の低迷期から脱した格好だ。ただ、医療制度改
革など先行きの不透明感もあり、底を打ったかどうか微妙な状況といえる。
調査は今年5月、日本卸連加盟の全151社を対象に実施、直近の決算をもとに
回答を求めた。決算期にバラツキはあるものの、多くは3月期。回答率は58.9%
だが、売上高200億円以上の企業はほとんど網羅している。
売上高は6.16%増となったが、合併などによる集計上の問題があり、実質は3%
台になるという。販管費率は前年度から0.47ポイント減少、7.71%にまで低下
した。各社がコスト削減を進めた結果で、売上総利益率が0.07%減の8.60%に
とどまったため、営業利益は0.4ポイント改善して0.89%に上昇した。
業績の回復基調がうかがえるが、卸連では拡大再生産につなげるためには1.5
~2%の営業利益率が必要だとみており、今後さらに収益性を高めたいとして
いる。