医薬品包装技術研究会 類似品「差別化」で事故防止
公開日時 2003/09/28 23:00
医薬品包装技術研究会は9月26日、都内で講演会を開き、医療機関、包装材料
メーカーの双方が製薬企業に対する要望を発表した。順天堂大学医学部付属順
天堂浦安病院の小清水敏昌薬剤科長は、似た名称の薬剤について、商品名その
ものを大きく表示する、一般名を強調する、一方に特徴を持たせる――など、
同病院で採用している医薬品に関する先進事例を紹介。医療事故防止の観点か
ら、容器や包装、ラベルを差別化するよう求めた。
関連して、貼付剤についても表面に名称やマークを入れることで、「初診の患
者が張っていても分かりやすいし、事故防止の観点だけでなく患者への情報提
供につながる」とした。また、「病院薬局には女性従業員が多い」として、開
封や破棄に腕力が必要ないような梱包方法を強調。「忙しい医療機関ほど、こ
ういうちょっとした工夫を歓迎する」と述べた。
包装容器メーカーの立場から大成化工の大澤一郎製造本部製造管理室長は、品
質への要求が年々高まっていることを説明。「使用性、利便性、安全性、操作
性、廃棄性、医療過誤対策などの高機能容器包材に関しては、キット製剤に認
められるキット加算の概念を拡大した容器加算を検討できないか」と、保険点
数によるインセンティブを求めた。