厚労省・検討会 医薬品など優先審査対象選定でヒアリング
公開日時 2003/10/26 23:00
医薬品や医療機器のファストトラック治験相談、優先審査に関する対象品目選
定基準策定に向け厚生労働省は10月24日、「優先審査制度に関する検討会」の
第2回会合を開き、業界団体から意見聴取した。日本製薬団体連合会薬制委員
会の平松和好委員長は、日薬連が01年に出した提言「薬事制度のあり方」を示
しながら、日常生活機能に重大な影響を与える症状を有する重篤な疾病、病気
の進展を阻止しなければ死亡する危険性が極めて高い疾病――を対象として挙
げた。また、「第2相試験で所期の成績が得られたら第3相試験にスキップで
きる要件を設定し、それが満たされれば第2相試験の成績で申請可能とする方
法も考えられる」とした。
日本製薬工業協会医薬品評価委員会の魚井徹委員長は、医療上の改善が期待で
きるものを「優先開発」、医療上の改善を明確に示したものを「優先審査」の
対象とし、優先開発対象品目の審査期間は6ヵ月に短縮するよう求めた。また、
制度がスタートしても「通常品目の審査を阻害することのない体制整備」が必
要とした。
米国研究製薬工業協会在日技術委員会の小林利彦代表は、「疾病の治療のみな
らず診断や予防で有用性が増したケース」についても対象とするよう要望。欧
州製薬団体連合会在日執行委員会技術小委の加藤益弘委員長は、「治験相談な
どの優先的取り扱いというだけでなく、患者の負担を軽減する、革新的で有用
な医薬品の開発を効率的に進められるような制度にすることが必要」とした。