中医協・小委 DPCで関係学会が改定要望
公開日時 2003/11/05 23:00
中医協・診療報酬基本問題小委員会で厚生労働省は、特定機能病院の包括評価
(DPC)制度に関する関係学会からの要望内容について説明した。7月16日に
日本アフェレシス学会らが提出した「血漿交換療法、吸着式血液浄化療法、血
球成分除去療法について、施行時の薬剤、特定保険医療材料を出来高で評価」
など、関係学会にかかわりの深い医薬品といった費用を包括評価の対象から外
すことがその主な内容。櫻井秀也委員(日本医師会常任理事)は「新たな治療
法や新薬への迅速な対応が必要」と述べた一方、対馬忠明委員は「あくまでも
包括評価の趣旨を逸脱しない範囲で」と応じた。
主な要望は次の通り。
抗TNF抗体製剤で治療を受けるクローン病患者を包括評価の対象外とし同剤に
よる治療に別枠の診断分類点数を設定(6月9日、日本消化器病学会)▽急性
腎不全、劇症肝炎、術後肝不全または急性肝不全、重症急性膵炎、グラム陰性
菌によるSeptic Shock、薬物中毒に対する急性血液浄化法で手技料、薬剤料、
特定保険医療材料を出来高制で評価(6月19日、日本救急医学会ほか)▽多発
性硬化症、免疫介在性・炎症性ニューロパチー、重症筋無力症を包括評価の対
象外に(6月20日、日本神経学会)▽甲状腺がん、バセドウ病に対する放射性
ヨードを用いた内照射療法に用いる放射性医薬品を出来高払いに(6月27日、
日本医学放射線学会)▽病理検査を出来高で(8月18日、日本病理学会)▽臨
床検査専門医や各専門診療分野の医師が検査結果を判定したレポート作成につ
いてドクターフィーとして評価を(8月25日、日本臨床検査医学会)▽重症患
者受け入れ実績、中央診療部門などを医療機関別係数として評価を(9月29日、
日本私立医科大学協会)