山之内製薬 研開費増、米国展開費用増で減益
公開日時 2003/11/06 23:00
山之内製薬が11月6日発表した04年3月期中間決算は、高脂血症治療剤「リピ
トール」が順調に浸透したほか、排尿障害改善剤「ハルナール」も引き続き国
内外で伸長し増収。しかし、研究開発費、米国自社販売準備に関わる費用増に
より減益となった。研究開発費は367億円で、前年同期比66億円増加。米国で
は、頻尿・尿失禁治療薬「YM905」(ベシケア)が10月にFDAから承認可能通知
を受け取り、04年中に発売できる見通しとなり、米国展開費用として前年同期
比18億円増の30億円を計上、通期では80億円を計画している。
主力品では、消化性潰瘍・胃炎治療剤「ガスター」は、競合激化、後発品参入
の影響で当初417億円を予想したが、実績は430億円となり、「落ち込みを最小
限に抑えられた」と説明。ハルナール、リピトールは通期見通しをそれぞれ12
30億円(前期実績1104億円)、785億円(同634億円)に上方修正した。一方、
インターフェロン製剤市場全体の縮小の影響でC型慢性肝炎治療剤「アドバフ
ェロン」と、ARB「ミカルディス」は下方修正した。
〔04年3月期中間決算・連結〕
売上高 2392億円(2.8%増)
営業利益 480億8300万円(5.4%減)
経常利益 479億4100万円(1.3%減)
純利益 289億6200万円(0.0%減)
〔04年3月期通期予想・連結〕
売上高 5200億円(前期5066億200万円)
経常利益 1060億円(1037億6900万円)
純利益 620億円(598億5800万円)