日本化薬医薬事業 2008年~10年に成長路線に
公開日時 2003/12/11 23:00
日本化薬は12月11日、医薬事業に関する記者懇談会を開き、8月28日付で常務
取締役から昇格した島田紘一郎社長は(1)50億円~100億円のニッチ市場を
狙う(2)多彩な事業の技術融合を促進する──との基本的考え方を示し、抗
がん剤のDDS製剤の開発に注力する方針を示した。今後3~4年は薬価改定の
影響を受けるとともに、大型品の上市予定がなく、苦しい時期になると指摘し、
他社からの導入やコ・プロモーションで現状維持をめざす考え。
2008年~10年頃には現在フェーズ2段階の「ドキソルビシン内包高分子ミセル
化抗がん剤」、それに続く「パクリタキセル内包高分子ミセル抗がん剤」、さ
らにがん細胞に集積する性質を持つナノ発熱製剤を静注し特殊磁場を照射する
「ヒートイムノセラピー」などの上市が見込まれ、再び成長路線に乗ることが
できると説明した。