中医協・小委 DRG効果か、在院日数4.4日短縮
公開日時 2004/01/14 23:00
中医協・基本問題小委員会で事務局の厚生労働省は、国立病院など10施設を対
象に実施している診断群分類「DRG」による定額払い方式施行事業の評価につ
いて説明した。98年度から02年度の平均在院日数が、最も長い国立仙台病院で
28.4日から24.0日に4.4日短縮、最も短い岐阜社会保険病院が16.4日から14.6
日に1.8日短縮したことが分かった。、
支払い側の対馬忠明委員は、「粗診粗療も見られないようで(事業を)やった
ことの意味合いは評価できる」とコメント。しかし、平均在院日数短縮につい
て青柳委員は、10病院のうち国立のみの8病院で、この4年間に約25日から約
20日に短縮しているのと同じように、対象外の国立病院全体でも約28日から約
22日に短縮していることを挙げながら、「極めて恣意的な書き方で、誤解を与
えてしまう」と、詳細な資料を改めて作成するよう求めた。関連して、診療側
委員の櫻井秀也日本医師会常任理事は、「在院日数が短縮して患者受け入れが
増えたとして、地域の他の医療機関はどうなっているのか考えなければならな
い」と述べた。
同事業は98年11月から5年間をめどにスタート。昨年秋の中医協で、対象病院
側から「出来高制に戻すのは手続き上、煩雑」などの意見が出て、診療報酬改
定のある今年春まで期間延長していた。この日の小委では、DRGとしての試行
事業は今年3月までで打ち切ることを診療側、支払い側双方が確認した。