＜１＞診断群分類について
さらなる精緻化を要望します。診断群分類の精緻化は、各学会の意見と今回収
集したデータの解析に基づいて行われるものと考えていますが、診療の現場か
らは以下のような意見が出されています。
（１）患者の重症度をより適切に反映した診断群分類にしていただきたい。
（２）合併症に対する医療資源の投入がより適切に反映される診断群分類とし
ていただきたい。
（３）診断群分類への追加をしていただきたい。
（４）DPC決定要因情報の整備をしていただきたい。
・病名コードの整備
・副傷病名の定義の整備
・手術コードの整備
＜２＞包括評価の範囲について
（１）高額薬剤、高額医療材料・器具の使用について、何らかの評価がなされ
るようご検討いただきたい。
例）化学療法剤、抗TNF抗体製剤、抗RSウイルス抗体、生物学的製剤（サイト
カインなど）、大量ガンマグロブリン療法、血液製剤（サーファクタイト、ア
ルブミン、FFPなど）、放射性ヨードを用いた内照射療法、吸着式血液浄化器、
心臓カテーテル、電極カテーテル
（２）新規承認薬剤及び医療材料の使用が可能になる制度（一定期間出来高払
い）にしていただきたい。
（３）病理検査に係る技術（病理検査／診断科）、画像診断（画像診断管理加
算）に係る技術などの内科的技術を包括評価の対象外とし、出来高で評価して
いただきたい。
その他、以下の項目について何らかの評価をしていただきたい。
・検体管理加算
・小児医療加算
・夜間看護加算
＜３＞包括評価の算定方法について
（１）在院日数短縮の努力が評価される支払い制度にしていただきたい。
（２）複数主病名を可能とするよう配慮していただきたい。
（３）転科の扱いに配慮していただきたい。
（４）複数の診療科で治療した場合に配慮していただきたい。
＜４＞特定機能病院の役割を維持するための措置について
現在、診療報酬改定の議論の中で、新医師臨床研修制度の診療報酬上での評価
の在り方が議論されていますが、DPC制度においても、臨床研修機能の評価を
お願いしたい。
この点を含めて、医療機関別係数決定において評価すべき項目として以下の事
項が出されています。
（１）重症患者の受け入れ
（２）地域の中心病院としての役割（地域の要請に応えた医療提供機能）
（３）高度先進医療の開発と実践
（４）医療人の育成（医師、薬剤師、看護師などコメディカルスタッフ、医療
事務職員などに対する教育・臨床研修機能）
（５）看護体制
（６）特定療養費（入院環境料）の見直し
＜５＞その他
（１）レセプト請求事務の問い合わせ窓口の整備
（２）退院時処方（根拠病名の記載の簡略化もしくは包括化）
（３）請求単位（１入院単位での請求）
（４）診断群分類変更時の請求（例えば、月をまたいだ場合は月単位で確定す
るなど）
（５）公費制度の適応基準の整備