キッセイ・武田 糖尿病治療薬「グルファスト」発売
公開日時 2004/05/10 23:00
キッセイ薬品工業と武田薬品工業は5月11日から、速効性インスリン分泌促進
薬「グルファスト錠」(5mg、10mg)を新発売する。キッセイが開発、両社が
1ブランド2チャンネルでコマーケティングする。薬価は5mg34円、10mg60.5
円。初年度売上はキッセイ17.5億円、武田20億円の予想。
グルファスト錠は同じインスリン分泌促進薬(SU薬)に比べ、服用後速やかに
効果を発現するとともに、作用時間が短いため低血糖を起こしにくいのが特長。
また、肝臓のβ細胞の疲弊を軽減することも期待される。
糖尿病患者はその予備軍も含め、1600万人ともいわれる。薬剤市場は03年で薬
価ベース1300億円、06年には1900億円程度に拡大するとみられ、現在そのうち
6割近くがインスリン分泌促進剤。糖尿病をコア領域とする武田は、インスリ
ン抵抗性改善薬のアクトスやベイスンを持ち、市場シェアトップを維持する。
グルファストの発売(ピーク時予想300億円)でラインナップが強化され、7
~8年後には3剤で1300~1500億円を売り上げたい考え。
一方、キッセイは同剤を世界戦略品と位置づけており、すでに仏社に導出ずみ
(フェース2終了前後)。北米、中南米では提携先を模索中。