中外・日本イーライリリー 閉経後骨粗鬆症治療薬「エビスタ錠」発売
公開日時 2004/05/11 23:00
中外製薬と日本イーライリリーは5月12日から、閉経後骨粗鬆症治療薬エビス
タ錠(60mg)を新発売する。エビスタ錠は両社が95年に共同開発・販売契約を
締結。1ブランド2チャネルで平行販売する。薬価は159.3円。ピーク時(06
年)売上は204億円の予想。すでに世界70数カ国で販売されており、03年売上
は9億2210万ドルというブロックバスター。
同剤は選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)のひとつで、エスト
ロゲン受容体と結合して骨吸収を抑制する。ホルモンではなく組織により作用
が異なることで、骨にはエストロゲン様作用を示すが、子宮や乳房に対しては
刺激が少ないことが特徴。また、1日1回1錠を食事や時間に関係なく服用で
きることで服薬コンプライアンスの向上が期待される。
日本の骨粗鬆症潜在患者は約1000万人。うち、閉経後女性患者は800万人だが、
受療患者は200万人に過ぎない。日本イーライリリーにとって、骨粗鬆症領域
への参入は初めてだが、同領域での実績を持つ中外とのコプロモーションで患
者啓発による潜在患者の掘り起こしと、市場への浸透を狙う。MR数は中外1400
人、リリーが700人で、病院は両社が、一般開業医と調剤薬局は中外を中心に
販売する。