スズケン・別所芳樹元会長のお別れの会 約2000人が参列 「健康創造」との新事業領域打ち出す
公開日時 2026/03/19 04:50

スズケン元代表取締役会長で2025年12月8日に腹部大動脈瘤破裂のため死去した別所芳樹氏の「お別れの会」が3月18日、名古屋市内のホテルで執り行われた。会場には医療、経済、行政の各界から約2000人が参列し、故人との別れを惜しんだ。
会場内には、故人が愛用した品々や家族への手紙、これまでの歩みを振り返る写真パネルなどが展示され、多くの参列者が足を止めて思い出を語り合っていた。幅約18メートルにおよぶ祭壇には、藍綬褒章(08年5月)、旭日中綬章(13年5月)、正六位(25年12月)が飾られた。参列者は献花を行い、長年にわたり業界の発展に尽力した故人の遺徳を偲んだ。
◎医薬品卸として初めて47都道府県へ進出 株式上場も
別所氏は創業者の鈴木謙三氏の娘婿として、当時勤めていた東海銀行(現三菱UFJ銀行)から転職し、1983年にスズケンの3代目の社長に就任した。06年には医薬品卸として初めて47都道府県へ進出し、全国展開の完遂とともに株式上場を果たした。
事業を再定義し、「健康創造」という新たな事業領域を提唱。医薬品卸として初めてメーカー物流受託事業やスペシャリティ医薬品流通受託事業を立ち上げたほか、保険薬局事業、介護事業、海外事業も積極的に展開した。売上高2兆円企業へと導いた中興の祖としてスズケンに生涯を捧げた。また社長就任以来、創業のこころ「世のため、人のため」を「お得意さまに学ぶ」という言葉に託し、社員に浸透させた。
業界団体では、95年5月から09年5月まで日本医薬品卸業連合会副会長、09年5月から13年5月まで医薬品卸売業連合会会長を務めた。00年1月から09年5月まで日本薬業政治連盟副会長を務めた。
◎浅野社長「挑戦し続ける」と決意 別所元会長の言葉「大いに失敗してください」を胸に

同社の浅野茂代表取締役社長はこの日、「お別れの会」の執り行いにあたりコメントを寄せた。別所元会長が最も大切にしてきた「大いに失敗してください」という言葉を引き合いに、「失敗を恐れずに挑戦し続ける姿勢こそが、未来を託された私たちの原点であり、未来を切り拓く力になると確信している」と述べた。そして、「今後も元会長の志を受け継ぎながら、健康創造企業として『なくてはならない存在』であり続けたい。社会に貢献できる企業として歩みを続ける」と決意を新たにした。