厚労省 精神障害の労災認定4年で7.7倍
公開日時 2004/05/26 23:00
厚生労働省が5月26日までにまとめた03年度労災補償状況によると、精神障害
による請求が438件、認定が108件あり、年々著しく増加していることが分かっ
た。4年前の99年度(請求155件、認定14件)と比べ、請求が2.8倍、認定は7.
7倍になった。うち、自殺(未遂含む)は請求が121件、認定が40件あった。
一方、脳・心臓疾患による労災も、請求705件(99年度493件)、認定312件(8
1件)で増加傾向を示すが、精神障害より伸びは緩やかで、前年の02年度(請
求819件、認定317件)から減少している。
認定件数(03年度)を業種別みると、精神障害は製造業が全体の25%、脳・心
臓疾患は運輸業が26%でもっとも多い。ただ、脳・心臓疾患では全体の3%し
かない保健・衛生業は、精神障害では9%に上る。職種別では、脳・心臓疾患
は運輸・通信や管理職で多いが、精神障害は、専門技術職、技能職で多かった。