未承認の抗がん剤併用療法に対する特定療養費払い制度適用に関し、厚生労働
省は５月31日までに、「緊急時に適正な処置が可能で、がん化学療法に知識・
経験を有する医師が在籍する医療機関での使用」などを指示する通知を出した。
（１）治療内容や抗がん剤の使用で発生しうる副作用に関する患者への事前説
明と同意の取得に努める（２）重篤な副作用を知った場合には遅滞なく関係企
業または厚生労働省に報告する――なども求めた。

同時に、該当する抗がん剤の承認を取得している企業に対しては、効能・効果、
用法・用量に関する承認事項の一部変更承認申請を速やかに行うとともに、医
療機関からの求めに応じ安全性確保のための情報を適切に提供すること、副作
用に関しては独立行政法人医薬品医療機器総合機構や医療機関と連携し解析、
評価を実施するよう指示した。

特定療養費払いの対象となるのは、乳がんAC療法でのドキソルビシン、乳がん
骨転移治療薬パミドロン酸ナトリウムの用量拡大、骨・軟部腫瘍に関するイホ
スファミド、ドキソルビシン単独療法と併用療法、小児固形がんに対するイホ
スファミド、ドキソルビシン、エトポシドの適応拡大。このほど、厚労省の薬
事・食品衛生審議会医薬品第２部会が了承した。