厚労省 風しん流行で対策強化
公開日時 2004/09/12 23:00
厚生労働省は9月10日までに、風しん対策を強化することを決めた。妊婦の夫
や子ども、同居家族のほか、10代から40代の女性、産褥早期の女性らの予防接
種を勧奨する一方、り患が疑われる妊娠女性に無用な不安をあおらないよう注
意する。7月に発足した「風しん流行に伴う母子感染の予防対策構築に関する
研究班」(班長・平原史樹横浜市立大学大学院医学研究科教授)がこのほどま
とめた緊急提言に基づく内容。9日付通知で、都道府県を通じ医療機関などに
協力を求めた。
妊娠前半期の感染で出生児に難聴や白内障、緑内障、心疾患を引き起こす先天
性風しん症候群(CRS)は、今年になってすでに全国で5件報告。00年以降、
報告は毎年1件のみだった。94年の予防接種法改正で、風しんワクチンは対象
者が「中学生女子」から「生後12~90ヵ月の男女」に変更、制度のはざまとな
った79年4月2日から87年10月1日生まれの男女には03年9月までの経過期間
が設けられたが、現在16歳から24歳に当たるこれら年齢層では接種率が低いと
いう。