厚労省・中間報告 中医協汚職「政策決定ゆがみ認められず」
公開日時 2004/09/28 23:00
厚生労働省は9月28日、幹部職員の処分とあわせ、「中医協を巡る贈収賄容疑
事件に係る中間報告」を公表した。贈収賄が中医協での議論に影響を及ぼした
のではないかとされている「かかりつけ歯科医初診料」「同再診料」について、
「政策決定がゆがめられたものとは認められなかった」とした。また、審議の
透明性確保や客観的データ収集、改定理由の科学的説明に向けた検討などを、
「今後の議論に向けた留意点」とした。
中間報告では、収賄罪で逮捕、起訴された、下村健、加藤勝敏両元支払い側委
員の中医協の場での発言について、「後から振り返れば、一部に日本歯科医師
会(日歯)の主張に理解を示したものと受け取られなくもない発言も存在する
が、ことさらにこの問題について発言をして議論をリードしようとした形跡は
認められなかった」とした。一方、贈賄罪で逮捕、起訴された、日歯推薦の平
井泰行、譽田雄一郎両元診療側委員の発言について「一時期から内容が変化す
るなど不自然な発言は認められなかった」とした。
さらに、今回処分を受けた職員3人に関し、「(金品授受、飲食供与で)具体
的な要請は受けなかったとしており、職員としての判断や行動に影響を及ぼさ
れたことはなかった」とした。