厚生労働省は10月25日、国内未承認の経口妊娠中絶薬の個人輸入について、監
視指導を強化することを決めた。少量であれば個人で輸入できていた方針を転
換し、医師の処方に基づくことが確認できた場合に限って輸入が可能となるよ
う制限する。日本医師会などの関係団体に協力依頼したほか、個人輸入代行業
者などに対し、不特定多数を相手に希望を募ると薬事法違反の恐れがあること
を警告した。

問題となっているのは、「Mifegyne」（EU）、「Mifeprex」（米国）などの商
品名で販売されているミフェプリストン（一般名）で、開発時の名称「RU486」
とも呼ばれる。妊娠が継続するために必要なホルモンの作用をとめる効果があ
り、欧米でも医師の処方と経過観察が必要。ときに手術が必要となる出血を起
こす恐れがあるとされる。