厚労省・安全性情報 イレッサ特別調査で添付文書改訂
公開日時 2004/10/28 23:00
厚生労働省は10月28日にまとめた「医薬品・医療用具等安全性情報」No.206で、
アストラゼネカが肺がん治療剤イレッサ(一般名:ゲフィチニブ)について行
ったプロスペクティブ調査(特別調査)の結果と、それに基づく添付文書の改
訂について公表した。添付文書は「警告」の項で、「急性肺障害、間質性肺炎
による致死的な転帰をたどる例」として、「全身状態の良悪にかかわらず報告
されているが、特に全身状態の悪い患者ほど、その発現率及び死亡率が上昇す
る」とした。
同調査は03年6月から04年3月の間、3322症例について投与開始から8週間の
観察期間で実施。副作用が認められたのは1867例(発現率56.2%)の延べ3194
件で、その主なものは発疹568件(17.1%)、肝機能異常369件(11.1%)、下
痢367件(11.1%)など。重篤なものでは、間質性肺疾患149件(4.5%)、肺
炎55件(1.7%)、肺障害37件(1.1%)などだった。同社が8月に調査結果を
発表している。