厚生労働省は11月30日、第３回がん医療水準均てん化の推進に関する検討会
（座長・垣添忠生国立がんセンター総長）を開き、がん専門医の育成について
参考人を呼んでヒアリングした。このうち、東京大学分子細胞生物学研究所の
鶴尾隆教授（日本学術会議癌専門委員会委員長）は、がん治療領域の横断的か
つ総合的な専門医を認定する目的で、「がん治療専門医認定機構」を設置する
構想を示した。他領域の専門医制度と整合性を持たせることや、機構にがん治
療関連学会の構成員を加えることなどを提案した。

がん治療関連の専門医については、がん治療学会と臨床腫瘍学会が、05年に独
自に専門医の認定制度をスタートする方針。鶴尾教授は、「異なる基準による
認定医の存在は国民に混乱を招くおそれがある」としている。