26年度改定 後発品体制加算廃止で「地域支援・医薬品供給対応体制加算」新設 流通改善促す
公開日時 2026/01/26 04:50
2026年度診療報酬改定では、医薬品の安定供給体制を有する医療機関・薬局に対する評価として、「地域支援・医薬品供給対応体制加算」を新設する。後発品の数量シェアが9割となる中で、医療機関側の評価である後発医薬品使用体制加算・外来後発医薬品使用体制加算、保険薬局側の評価である後発医薬品調剤体制加算を廃止する。「個々の医薬品の価値及び流通コストを無視した値引き交渉を慎むこと。また、原則として全ての品目について単品単価交渉とすること」など、流通改善ガイドラインを踏まえた取組みも要件とされており、診療報酬・調剤報酬の面から流通改善を促したい考え。厚労省が1月23日の中医協総会に個別改定項目(短冊)を示した。
後発品を中心に供給不安が続くなかで、医療機関・薬局に追加的な業務が発生していることから、医薬品の安定供給に資する体制について、新たな評価を行う。
保険薬局の新設点数となる「地域支援・医薬品供給対応体制加算」は、地域支援体制加算に「地域での医薬品供給を通じた適切な医療提供体制の構築を促進する」観点から見直し、名称も変更する。現行の4段階から5段階に変更する。
◎全品目の単品単価交渉、急配の過度な依頼や返品も要件に 流通改善ガイドライン踏まえ
施設基準には、地域医療に貢献する体制・実績や、後発品の数量シェアに加え、安定供給体制をめぐる施設基準も求める。
具体的には、流通改善ガイドラインを踏まえ、「個々の医薬品の価値や流通コストを無視した値引き交渉を慎むこと。また、原則として全ての品目について単品単価交渉とすること」、
「流通の効率化と安定供給の確保のため、常に適正な在庫量を維持し、卸売販売業者への頻回配送・休日夜間配送・急配に係る過度な依頼を慎むこと」、「厳格な温度管理を要する医薬品や、在庫調整を目的とした医薬品等については卸売販売業者への返品を慎むこと」、「医薬品の流通改善及び安定供給の観点から、地域の保険医療機関や保険薬局、医療関係団体と連携し、取り扱う医薬品の品目についての情報共有や、事前の取決めを行っておくことが望ましい」-要件となった。
◎計画的調達や在庫管理、他の薬局への分譲の実績なども要件
供給不安の背景として、医薬品の偏在が指摘される中で、「地域における医薬品の安定供給を確保するため、医薬品の安定供給に向けた計画的な調達や在庫管理を行うこと」、「他の保険薬局に医薬品を分譲した実績があること(同一グループは含めない)」なども要件となった。このほか、「重要供給確保医薬品のうち内用薬及び外用薬であるものについて、1か月程度分は備蓄するよう努めること(卸の在庫は備蓄に該当しない)」ことも盛り込んだ。また、供給不安で入手困難な場合、在庫のある他の保険薬局への案内や、処方医への疑義紹介など対応を行っていることも求める。
◎病院は「薬剤部門の情報収集・評価踏まえ薬事委員会で採用決定する体制整備」求める
医療機関の新設点数である「地域支援・医薬品供給対応体制加算」は、後発品の数量シェアに応じて3段階に分かれる。入院初日に限り所定点数に加算する。
施設基準については薬局と同様、単品単価交渉の推進や急配、返品の規定などに加え、「病院では、薬剤部門において後発医薬品の品質、安全性及び安定供給体制等の情報を収集・評価し、その結果を踏まえ薬事委員会等で後発医薬品の採用を決定する体制が整備されていること」、「有床診療所では、薬剤部門又は薬剤師が後発医薬品の品質、安全性及び安定供給体制等の情報を収集・評価し、その結果を踏まえ後発医薬品の採用を決定する体制が整備されていること」を施設要件としている。
診療所が算定できる「地域支援・外来医薬品供給対応体制加算」も3段階。「診療所であって、薬剤部門又は薬剤師が後発医薬品の品質、安全性及び安定供給体制等の情報を収集・評価し、その結果を踏まえ後発医薬品の採用を決定する体制が整備されていること」などが要件とされている。
◎バイオ後続品使用促進で「バイオ後続品調剤体制加算」新設
バイオ後続品の使用促進をめぐり、薬局側の点数として、「バイオ後続品調剤体制加算」を新設する。医療機関側の点数である「バイオ後続品使用体制加算」については、入院初日に加算するとしていたが、算定日を「退院日」に変更する。
一般名処方加算については、点数を見直す。バイオ後続品のあるバイオ医薬品の一般名処方を行う場合も評価の対象とする。