中医協・総会 診療側、支払い側とも保留ムードで会長断行
公開日時 2005/03/09 23:00
薬価算定を巡り紛糾した3月9日の中医協・総会で、口火を切ったのは、診療
側委員の櫻井秀也日本医師会副会長だ。これまでにも中医協の場で、規格間調
整と外国価格調整の組み合わせにより一部の規格が極端に高く算定される現行
ルールの「矛盾」を指摘していた。青木重孝委員(日医常任理事)が「ロスバ
スタチンの薬価収載は見送る措置ができないか」と追随すると、支払い側委員
も含め、審議保留ムードに傾いた。
事務局の厚生労働省は、「現行ルール下で申請しているメーカーは納得できな
い」(麦谷眞里医療課長)と、今回分を了承した上でのルール見直しを提案。
診療側委員の漆畑稔日本薬剤師会副会長も「ルールを決めたのはわれわれだ」
と事態の収拾を図ったが、星野進保会長は「毎回同じ議論を繰り返すようでは
薬価専門部会の能力さえ疑われかねない」と、ペンディングを断行した。