田辺 FDAの決断で多発性硬化症治療薬の開発が中断
公開日時 2005/03/16 23:00
田辺製薬は3月16日、FDAが予防的な手段としてα4インテグリン拮抗剤群の臨
床試験を中断するとの判断を下したと発表した。この中には英グラクソ・スミ
スクライン/田辺の化合物SB-683699/T-0047が含まれるとしている。多発性
硬化症およびクローン病治療薬としてフェーズ2の段階。
FDAの判断理由は、バイオジェンアイデックとエランが上市している多発性硬
化症の抗体医薬タイサブリをインターフェロン製剤のアボネックスと2年以上
併用した患者で起こった2例の重篤な副作用(進行性多病巣性白質脳障害=PM
L)の原因が不明なためという。現時点でα4インテグリン阻害とPML発症との
関連を結論づける十分な情報はないという。
タイサブリがα4インテグリンに対するモノクローナル抗体であるのに対し、S
B-683699/T-0047は同様の分子を標的とするが、モノクローナル抗体ではない。