厚労省・検討会 GCP運用改善と積極参加で治験活性化へ
公開日時 2005/03/29 23:00
厚生労働省の「治験のあり方に関する検討会」(座長・池田康夫慶応義塾大学
医学部教授)が3月29日発足し、治験の信頼性確保や円滑な治験実施のために
必要な方策について検討をスタートさせた。冒頭あいさつした阿曽沼慎司医薬
食品局長は、「医療機関の治験に対する認識は変わってきているが、国民が治
験に積極的に参加してもらうための理解が課題。日本発の薬の開発のために、
国民一般にぜひ認識を持ってもらいたい」と述べた。
この日は、景山茂委員(東京慈恵会医科大学教授)が医師主導治験について意
見陳述、「医師主導治験は社会貢献である」として、財政的支援を求めた。企
業主導治験についての寝た生駒英信委員(日本製薬工業協会医薬品評価委員会
副委員長)は、医療機関の治験関係者へのインセンティブ向上や治験コーディ
ネーターの継続的養成、企業負担軽減を求めた。また、両委員とも、GCPの運
用改善を提案した。
検討会は、(1)治験を円滑に実施するために必要な環境整備(2)治験実施
の関係者の実務上の負担軽減――などをテーマに、今後、月1回程度開催する。