アストラゼネカ・塩野義 クレストール販売先は当初1000病院に限定
公開日時 2005/04/27 23:00
アストラゼネカと塩野義製薬は4月27日、高脂血症治療薬クレストール錠2.5m
g、同5mg(ロスバスタチン)を発売した。「予測対応型」の
安全対策を実施するため、販売先を約1000病院に限定。他の施設に販売を広げ
るのは早くても発売2年後になりそう。売上予想についても安全対策をやり遂
げ、結果を踏まえないと予測がたたないとしている。
外国人データによると、クレストールはアトルバスタチン(リピトール)に比
べ、LDL-コレステロール(悪玉)の低下効果に優れる。HDL-コレステロール
(善玉)の上昇作用を併せ持つ。動脈硬化性疾患診療GLの脂質管理目標値到達
率も高い。薬価算定では比較薬リピトールに対し有用性加算2が付いている。
国内外の臨床試験での安全性プロファイルは他のスタチンと同様で、とくにア
ジアでの約20万人への投与データ、日本人での試験でも安全性プロファイルは
他のスタチンと同様だったという。
しかし、日本人でのデータはブリッジング試験に限られるため200例と少なく、
さらに多くの患者に長期に使用されるため安全対策を徹底。ICHのGLに準拠し
た国内初の「医薬品安全性監視」を計画した。
販売先を約1000病院に限定。筋・肝・腎に対する影響(9000例)や長期使用成
績(900例)を約1万例で調べる。納入後1週間に1回はMRが訪問し、日本人
での安全性が確認されるまで続ける。筋・肝・腎に対する影響は発売からおお
むね18ヵ月、長期使用成績は24ヵ月で結果が得られる見通し。