IQVIA 慶応大の宮田教授が講演 生成AI台頭で「MRの価値を再定義すべき」安泰の時代は崩れ去る
公開日時 2026/04/28 04:52

IQVIAジャパンは4月25日、DXの先にヘルスケア業界で求められる人財像について考えるイベント「ヘルスケアの未来×MRキャリアの再定義」を開いた。慶応義塾大学医学部の宮田裕章教授は講演で、「生成AIが出てきたことで、知識や技術を習得すれば安泰という時代は崩れ去りつつある。これからは一人ひとりがどう“問い”を立てて生きてきたか、が重要になる」と主張した。また、MRの役割について、「大きく変化する」と強調。「“患者さんに薬をどう届けるか”ではなく、患者さん一人ひとりの生き方を踏まえながら“生活や治療をどう支えるか”という問いからMRの価値を再定義していかなくてはならない」と訴えた。
イベントは、ヘルスケア人材の学びやキャリア機会の場として同社が展開するキャリアサイト「HEALTHCARE CAREER PARK」の一環として開催。リアルとオンラインで約200人が参加した。
◎DXと医療 患者や家族の生き方や価値観を踏まえて『最善』に寄り添う時代へ
宮田教授は講演で、DXによる医療の変化に触れ、AIで代替可能な役割が増えていくことで、「患者さんや家族の生き方や価値観を踏まえた『最善』に寄り添う時代になる」と強調した。その上で、「単純に生命予後が延びればいいということではなく、患者さんにとって何が価値であり、何が豊かさなのか。患者さんにとっての“最善”とは何か、という問いが重要だ」と語った。
今後のMRに求められる役割については、「薬の知識を届けるよりも、患者さんにとっての生きがいにどう寄り添うのかが大切になってくる」と主張。患者自身もAIを通じて情報を得られることで知識のギャップがなくなり、「製品によって豊かな生活を実現できているかということに患者さん自身がより敏感になり、MRが果たすべき成果や体験設計のあり方も変わってくる」と述べた。
◎“問い”の重要性 データによる可視化に基づき「前提を見直すことが必要になる」

宮田教授は“問い”の重要性について、「例えば“売上を上げましょう”となった時に、ひたすらやり続けるだけではなく、売上を上げることにどんな意味があるのかを問うことも一つだ」と説明。デジタル化の進展であらゆるデータが可視化され、「今まで見えてなかったものがつながってくる中で、個人や組織として前提を見直すことが必要になってくる」と述べた。