中外製薬 C型慢性肝炎治療、併用療法フェーズ3で有望な結果
公開日時 2005/06/19 23:00
中外製薬は6月17日、C型慢性肝炎治療薬ペガシス(ペグインターフェロン)
と、開発中のリバビリンとの併用療法の国内フェーズ3の結果が日本肝臓学会
総会(16日~17日)で報告され、ペガシス単独群に比べ有意に高い効果が出た
ことを発表した。
中外のフェーズ3の結果によると、ジェノタイプ1bのIFN未治療例に対する有
効率はリバビリン併用群が、ペガシス単独群を大きく上回った(詳細は以下)。
また、リバビリン併用療法のIFN既治療例に対する有効率は54%。最も治療が
困難とされるジェノタイプ1bかつ高ウイルス量のIFN無効例に対しても51%の
有効率が認められたという。有害事象による投与中止率や重篤な有害事象発現
率はペガシス単独群とリバビリン併用群で同様だった。
ペグインターフェロンとリバピリンの併用ではシェリング・プラウが先行して
おり、昨年12月にレベトールとの併用を可能にするペグイントロンを「ジェノ
タイプ1かつ高ウイルス量」の患者を対象に発売、今年5月には「ジェノタイ
プ1かつ高ウイルス量」以外の患者に対しても厚生労働省から優先審査品目に
指定された。今回の試験結果を踏まえ、中外の追い上げが注目される。
【ジェノタイプ1b・IFN未治療例に対する有効率】
リバビリン併用群 ペガシス単独群
全体の有効率 61%(60/99) 26%(26/101)
(内訳)
高ウイルス量の患者群 59%(57/96) 24%(23/96)
低ウイルス量の患者群 100%(3/3) 60%(3/5)