06年度薬価改定 長期収載品の特例引き下げ率が正式決定
公開日時 2006/01/25 23:00
中医協は1月25日、06年度薬価改定について、長期収載品(後発品がある先発
品)の特例引き下げの拡大幅を正式決定した。引き下げ幅は承認時期ごとで3
段階に分かれ、前回改定に比べて各2%ずつ引き下げ幅が拡大、6%、7%、
8%に決まった。02年度と04年度の特例引き下げ対象品は今回に限り2%引き
下げる。
厚労省が対応に困ったのは日本薬局方収載医薬品(局方品)収載候補品目の扱
いだった。引き下げ率は4%、4.5%、5%となるが、今年4月施行の「第15
改正日本薬局方」への収載予定品目であるベイスン、ハルナールなど大型品は
対象から外れることになり、引き下げ幅8%で決着した。
薬価改定施行日と第15改正日本薬局方収載日はともに06年4月1日。このため、
どのように扱うか重要な問題でありながら、厚労省は薬価改定の骨子に明記せ
ず、中医協でも全く検討していなかった。全体改定率が決定した現段階では対
応が難しく、結局、局方品の下げ幅が適用されないことになった。
長期収載品の特例引き下げは、02年度改定で初めて導入された。引き下げ幅は
(1)67年10月~80年9月末に承認された既収載品=4%(2)80年10月以降
に承認された既収載品(97年度改定で一定価格幅が100分の8となった品目、9
8年度改定で一定価格幅が100分の2になった品目)=5%(3)80年10月以降
に承認された既収載品(2以外)=6%――の3段階にわかれた。この承認時
期での分類は06年度改定でも維持された。
02年度改定の対象品目は4%が132成分355品目、5%が151成分384品目、6%
が100成分241品目。一方、04年度改定は、5%が1成分1品目、6%が39成分
103品目(4%はゼロ)。04年度からは局方品にも対象が広げられ、引き下げ
幅は2分の1となり、2%が4成分9品目、3%が2成分9品目(2.5%はゼ
ロ)だった。