薬食審第1部会 ベシケア通過、ニューロタンは糖尿病性腎症の適応拡大
公開日時 2006/02/23 23:00
厚生労働省の薬食審医薬品第1部会は2月23日、アステラス製薬の頻尿・尿失
禁治療薬「ベシケア」を承認した。3月の薬事分科会を経て正式承認となる。
国際戦略品で欧米で発売済み。1日1回の経口投与で膀胱平滑筋にあるムスカ
リン受容体をブロックして弛緩させ、過活動膀胱に伴う頻尿や尿失禁などの症
状を改善する。05年度の海外売上高は北米で100億円、欧州では72億円を見込
む。
一方、万有製薬のARBニューロタンは、糖尿病性腎症の適応拡大が認められた。
国内のARBでは初めて。ARB市場は、ニューロタンをはじめ、ブロプレス(武田
薬品)やディオバン(ノバルティス)、ミカルディス(アステラス・日本BI)、
オルメテック(三共・興和)など大手が凌ぎを削る。万有は「今回の適応拡大
はプラスになる」(広報)と差別化に期待感を示す。一方、ブロプレスは昨年
10月、ARBとして国内初となる慢性心不全の適応を取得している。
このほか、日本イーライリリーの成長ホルモン剤「ヒューマトロープC」は、
成人成長ホルモン分泌不全症(重症)の適応を得た。小児の適応を持つが、成
人向けとして国内初。東レのインターフェロン製剤「フエロン」はC型代償性
肝硬変によるウイルス血症の適応拡大が認められた。