薬食審・第二部会 シェリング・プラウのテモダールを承認
公開日時 2006/04/23 23:00
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は4月21日、シェリング・
プラウの悪性脳腫瘍治療薬「テモダール」(新有効成分)を承認した。薬事分
科会への報告を経て、正式承認となる見通し。脳腫瘍を対象とした新薬の承認
は「何十年ぶりで極めて珍しい」(審査管理課)という。
キリンビールの「ブスルフェクス点滴静注用」(新投与経路)も、患者と同じ
タイプの造血幹細胞を移植する前にがん細胞を叩く薬剤として承認された。再
審査期間はテモダール、ブスルフェクスともに10年間で全例調査が義務付けら
れた。
また、第二部会は、日本血栓止血学会が適応拡大を要望していたバクスターの
「ファイバ」も承認した。血液凝固第8因子または第8因子インヒビターを持
つ血友病患者に投与する薬剤で、血漿中の血液凝固を促して出血を防ぐ効果が
ある。これまで対象患者のインヒビターの単位数に制限があったが、医療現場
が適応外使用している現状を踏まえて、制限を撤廃して幅広い患者に使えるよ
うにした。
このほか、ヤンセンファーマのエイズ関連カボジ肉腫治療薬「塩酸ドキソルビ
シンリポソーム注射剤」を希少疾病用医薬品に指定した。