沖縄県 タミフル服用の男子生徒が転落死、司法解剖で因果関係を調査
公開日時 2006/07/04 23:00
沖縄県警豊見城署は7月4日、インフルエンザ治療薬「タミフル」を服用した
中学1年生の男子生徒(12)が3日夕に豊見城市の県営住宅(10階建て)から
転落し、まもなく死亡したと発表した。9階から転落したとみられる。同県警
はタミフル服用後に異常行動を起こして死亡するケースがあることから、生徒
の遺体を司法解剖して因果関係を調べている。
豊見城署の調べでは、県営住宅の6階に住んでいた生徒は3日に高熱を出して
学校を休み、正午頃にタミフルを服用した。非常階段の手すりに乗り越えた跡
があった状況などから、9階から転落した模様だ。夕方に発見された時、生徒
は寝巻き姿で裸足だったという。同署は本誌の電話取材に「父親の話では、服
用したタミフルは死亡した生徒の兄に処方されたもの。生徒は兄からインフル
エンザが感染したと思い、勝手に服用したようだ」と話している。
一方、厚生労働省安全対策課は「まだ詳しい報告は受けていない。本人に処方
されていない薬剤の副作用では、因果関係がはっきりしても救済対象にならな
いだろう」とコメント。また、販売元の中外製薬は「報道を聞いて驚いている。
詳しい状況はわからない」と話している。
沖縄県では季節外れのインフルエンザが流行中。国立感染症研究所がまとめた
感染症週報(第24週、6月12~18日)によると、沖縄県の定点あたり報告数は
25.0と全国平均(0.82)と比べて多く、突出した流行をみせている。