日本リリー・クレンショー社長 タダラフィル、年内上市へ
公開日時 2007/03/19 23:00
日本イーライリリーのニュートンF・クレンショー社長は3月19日の会見で、
今年後半に上市予定のED(勃起障害)治療薬タダラフィルで開業医市場に参入
することを表明した。営業組織もMR数を今年中に100人増員(41人の新卒MRと
中途)し、900人体制にする方針だ。
パイプラインは充実しており、申請中の2品目(塩酸ゲムシタビン=尿路上皮
がんの効能追加、タダラフィル)、申請準備中の1品目(アトモキセチン=注
意欠陥/多動性障害)を含む13品目(効能追加も含む)がフェーズ2以降の段
階にある。
ドラッグラグの解消に向けて、国際共同治験にも積極的に参画する計画で、現
在2品目で実施中。糖尿病患者向けの肺吸入型インスリン製剤がアジア共同治
験(フェーズ2)を進めているほか、タダラフィルが肺動脈性肺高血圧症の効
能追加を目指し、国際共同治験(フェーズ3)を進行中。後者は全世界で400
例の患者の参加を得て行われる治験で、昨年から日本も参画。10施設、25人の
患者が参加する予定で、現在組み入れを行っており、08年中の申請を目指す。
同社は昨年発表した中長期の成長戦略「ダブル―ダブルビジョン」のもと、20
10年に国内シェア2.0%、15年に3.0%のシェア獲得を引き続き目指す。中枢神
経、内分泌、骨、がんなどのコア領域では国内シェアでトップもしくはナンバ
ー2を目標とする。