ゼリア新薬 テムリックから肝細胞がん用薬TM-411(タミバロテン)導入
公開日時 2007/08/28 23:00
ゼリア新薬工業は8月28日、テムリックが所有するTM-411(タミバロテン)を
有効成分とする肝細胞がん用薬について日本国内での共同開発・独占的製造販
売に関するライセンス契約を締結したと発表した。肝細胞がんに多く発現する
レチノイン酸α受容体(RARα)を介して血管新生抑制、がん細胞アポトーシ
スを示すことから、効果が期待されるという。消化器官領域を最重点分野とし
ているゼリアは、膵臓がん治療薬として開発中(欧州フェーズ1b/2a)のZ-
360に続く消化器がん領域の新薬と位置づけ、開発を進める方針。
タミバロテン製剤はアムノレイク錠(販売:日本新薬、製造販売元:東光薬品
工業)として「再発又は難治性の急性前骨髄球性白血病(APL
)の適応で販売されている。テムリックは東光薬品などから開発・提携につい
てのライセンス権の許諾を受けており、今回のゼリアとの提携につながった。
テムリックはAPL治療薬として昨年3月に韓国チュンウェファーマ、12月に米
国イノバイブにTM-411を導出している。