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新規がん治療薬の普及度調査 先進国は米・オーストリア・仏・スイス

公開日時 2007/09/09 23:00

新規がん治療薬の普及度の先進国は米国、オーストリア、フランス(仏)、ス
イス―。ストックホルム商科大学のベント・イェンセン教授、カロリンスカ研
究所のニルス・ヴィルキング臨床薬理学研究所長による研究結果で、9月7日
の「中外オンコロジーメディアセミナー」で報告された。

各国での代表的新規がん治療薬の普及度(人口10万人あたりの売上高)を比較
した。それによると、乳がん治療薬のハーセプチンは米、オーストリア、仏、
スイスで普及速度が最も早く、普及度も高い。アロマターゼ阻害剤(アリミデ
ックス、アロマシン、フェマーラの合計)に関しては、各国間の普及度の差は
小さい。日本でのハーセプチン、アロマターゼ阻害剤の普及度は欧州13ヵ国の
平均(E13)を下回るが、これは欧州に比べて乳がん罹患率及び死亡率が低い
ことが要因とした。

大腸がん治療薬のアバスチンに関しては、米での普及度がE13の10倍。オース
トリア、仏、ドイツ(独)、スペイン、スイスはE13を上回るが、イタリア、
英国はきわめて低調。エルビタックスは、仏、米できわめて高い一方、フィン
ランド、オランダ、ポーランド、スウェーデンで低かった。

肺がん治療薬のタルセバは、米での普及度がE13の10倍、独はE13の3倍。オー
ストラリア、英での普及度は低い。アリムタに関しては、仏、米での普及は好
調だが、カナダ、チェコ共和国、ニュージーランド、ポーランド、英では低調。

慢性骨髄性白血病治療薬のクリベックについては、E13をはるかに下回るチェ
コ共和国、ノルウェー、ポーランド、南アフリカ以外の国では概ね同様の普及
状況。非ホジキンリンパ腫治療薬リツキサンは、E13の4倍の米以外は比較的
差はない。日本はE13と同等。

同教授らは、より新しいがん治療薬を利用することが、GDP成長率で調整した
年齢調整がん死亡率減少の約30%に寄与していると指摘。「患者は画期的治療
法に均等かつ迅速にアクセスできなければならない」と訴えた。

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