野木森アステラス社長 米アジェンシス買収で抗体医薬早期事業化に意欲
公開日時 2007/11/28 23:00
アステラス製薬の野木森雅郁社長は11月28日の記者懇談会で、27日に発表した
米バイオベンチャー・アジェンシス(Agensys)社の買収により、同社の強み
を最大限に生かし、抗体医薬を早期事業化することを強調した。「アジェンシ
スが強みとするがん領域は、国内の研究対象領域からアジェンシスに重点が移
る可能性がある」とし、国内は移植、免疫、感染症領域などで抗体研究の組織
基盤を強化する方針を示した。
野木森社長は買収の狙いについて「完全ヒト型の抗体を作製する技術があるこ
とに加え、実際に標的も多く見つけており、最も進んでいる品目は臨床開発入
りもしている」と解説。「技術水準の高さと実際に実績がある企業であること
に魅力を感じた」と述べた。アジェンシスはがん領域を中心にした高い技術力
とパイプラインを有するベンチャーで、P-1bに1品目、P-0に2品目、前臨床
に8品目を有するほか、抗体の治験薬の生産能力も持つ。成立特許数は100以
上あり、出願済み特許数は約300。