08年度厚労省予算案 社会保障費3.1%増、医師確保と肝炎対策に重点
公開日時 2007/12/20 23:00
財務省は12月20日、08年度予算財務省原案を各省庁に内示した。厚生労働省予
算案(一般会計)は前年度比3.0%増の22兆1179億円で、うち社会保障関係費
は3.1%増の21兆6079億円。
社会保障関係費の内訳は医療8兆5644億円(1.6%増)、年金7兆4375億円(5.
8%増)、介護1兆9062億円(2.2%減)、福祉等3兆5046億円(5.0%増)、
雇用1952億円(11.8%減)。政府管掌健康保険に対する国庫補助の見直し(10
00億円)、薬価等の改定(960億円)、後発医薬品の使用推進(220億円)、国
民健康保険組合に対する国庫補助の見直し(40億円)、保険加入資格の適正化
(230億円)により、高齢化などに伴う歳出の伸びを2450億円抑制した。
医療関係では医師確保対策(75%増の161億円)、肝炎対策(176%増の207億
円)、がん対策(11.3%増の236億円)に重点を置いた。医師確保対策は医師
派遣システムの構築や小児科・産科をはじめとした病院勤務医の環境整備など
を盛り込んだ。肝炎対策はインターフェロン療法の促進のための環境整備、肝
炎ウイルス検査の促進など。がん対策は放射線療法・化学療法の推進と専門医
等の育成、がん予防・早期発見の推進とがん医療水準均てん化の促進などに重
点を置いた。
医薬品分野は、革新的医薬品・医療機器創出の促進として256億円(3.6%増)
などを計上している。