中外製薬 08年は5割台の減益予想
公開日時 2008/01/30 23:00
中外製薬が1月30日発表した07年12月通期決算は、増収増益となった。07年6
月に発売した大腸がん治療薬アバスチンなど新製品が寄与したほか、骨粗しょ
う症治療薬エビスタなどが好調に推移した。
最主力の腎性貧血治療薬エポジンは07年7月に発売された競合品のキリンファ
ーマのネスプの薬価が安かったため、仕切価を下げたことが響き13.6%(86億
円)の減収(仕切価等の影響で74億円減)。インフルエンザ治療薬タミフルは
通常売上は減らしたが、行政備蓄等の売上伸長でカバーし1.8%増収となった。
利益面では人件費の増加、新製品の学術宣伝費用や市販後調査費用などの拡大
で販管費が増加したが、売上増などでカバーし増益となった。
08年は薬価改定や07年下期に実施したエポジンの仕切価格変更の影響、タミフ
ルの売上減少、サノフィ・アベンティスとの国内7品目の販売提携終了などが
響き減収、製品売上原価率の悪化や研究開発費の増加により大幅減益を予想す
る。
〔07年通期・連結業績(前期比)08年通期予想(前期比)〕
売上高 3448億800万円(5.7%増)3270億円(5.2%減)
営業利益 667億200万円(14.3%増)315億円(52.8%減)
経常利益 676億8700万円(11.1%増)312億円(53.9%減)
純利益 400億6000万円(4.3%増)170億円(57.6%減)