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東邦大・青木継稔学長 ウィルソン病の新規治療薬ノベルジンを評価

公開日時 2008/05/12 23:00

東邦大学の青木継稔学長は5月12日、アルフレッサファーマとノベルファーマ
が共催したプレスセミナーで講演し、4月に新発売された新規のウィルソン病
治療薬ノベルジンについて「今後の治療の主体となる」と述べ、期待感を示し
た。海外で第一選択薬として使用されている亜鉛製剤で、国内では初めての製
品。青木氏は服用方法や副作用、薬剤費の面で患者の負担を減らすなど多くの
利点があることを強調した。

ノベルジンはノベルファーマが開発した薬剤で、アルフレッサファーマが販売。
オーファンドラッグでノベルファーマにとっては第一号の製品となる。
ウィルソン病は体内で過剰に銅が蓄積することにより、肝臓障害や神経・精神
障害などの障害が現れる疾患で、銅を排出促進する薬剤(キレート剤)のメタ
ルカプターゼ(大正製薬)が第一選択薬、メタライト(ツムラ)が第二選択薬
として用いられてきた。

しかし、前者は自己免疫疾患の副作用により約3割の患者では投与継続が難し
く、後者は間質性肺炎や血小板減少、貧血などの副作用や症状が改善しない場
合があるなどの課題がある。また、1回に服用するカプセル数が多くて飲みづ
らく、銅だけではなく、亜鉛や鉄の排泄も促すため、長期投与の場合は、亜鉛・
鉄欠乏をきたすという。

一方、ノベルジンは主な副作用は消化器症状のみで重篤・致死的な副作用がな
く、「いまのところ投与を継続できない副作用はない」という。服用時間が厳
密になった半面、服用量が1回1カプセルと少ない。1日の薬剤費は1200円強
でメタライトの半分程度で済むという利点もある。既存薬との使い分けについ
ては「肝臓障害や神経障害が悪化していたり、急性期の患者には既存薬で治療
を開始し、維持期にノベルジンを使えばよい」と述べた。

ウィルソン病は遺伝性(先天性)の疾患で、国内の潜在患者数は3000~4000人。
発症年齢のピークは12歳頃で、一生涯にわたって体内から銅を排出するための
治療が必要となる。

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