厚労省 肝炎の研究開発、7ヵ年計画を策定へ
公開日時 2008/05/27 23:00
厚生労働省の肝炎治療戦略会議(座長:林紀夫・大阪大学大学院消化器内科教
授)は5月27日初会合を開催し、肝炎治療対策を総合的に進めるための「肝炎
研究7ヵ年計画」の策定に向けた議論を開始した。肝炎治療はペグインターフ
ェロンとリバビリンの併用療法で飛躍的に改善したが、重い副作用などで投薬
を中止したり、疾患によっては適用外となってしまう患者も多い。放置してお
くといずれ肝硬変から肝がんに移行してしまうため、慢性肝疾患に対する治療
や医薬品の開発など研究開発の方策を検討する。
肝炎対策については、与党が07年11月にC型肝炎ウイルス感染治療のための財
政支援措置などを盛り込んだ、新しい肝炎総合対策を推進する「肝炎治療7ヵ
年計画」を策定。7年間でインターフェロン治療を必要とする肝炎患者すべて
が治療を受けられる機会を確保し、環境整備を進める。研究については、無症
候性キャリアを含む肝疾患の新たな治療方法の研究開発を促進、治療薬などに
ついての速やかな薬事承認・保険適用を行うこととしており、肝炎治療戦略会
議で検討を進める。