ノバルティス OTC禁煙補助薬ニコチネル パッチを発売
公開日時 2008/06/01 23:00
ノバルティスファーマは5月31日、OTC医薬品としては国内初の貼付型禁煙補
助薬ニコチネル パッチを発売した。29日の同社の記者発表会でOTC事業部の菊
池加奈子部長は、「OTCの貼付型禁煙補助薬シェアナンバーワンを目指す」と
意気込みを語った。OTCの貼付型禁煙補助薬については、ノバルティスを含め
ジョンソン・エンド・ジョンソンとGSK3社の製品が同時に承認を取得してい
る。
ニコチネル パッチは同社が99年から発売している医療用医薬品の禁煙補助薬
ニコチネル TTSのスイッチOTC。独自の経皮吸収治療システムにより、禁煙に
必要なニコチンが一定量ずつ放出される構造になっている。1日1枚貼付し、
禁煙時のイライラや集中困難などの症状を緩和させながら、8週で禁煙プログ
ラムが完了する仕組み。
日本の喫煙人口は約3000万人で、うち約600万人が禁煙外来に通院しているか、
通院していないが禁煙を希望しているとされる。通院している患者にはニコチ
ネル TTS、通院していない患者にはニコチネルパッチを使ってもらうことで、
対象患者を網羅できる。
同社に追随して、J&J(販売名:ニコレットパッチ、販売は武田薬品)は7月
1日、GSK(シガノンCQ、販売は大正製薬)が今夏に貼付型禁煙補助薬を発売
する予定。OTCの禁煙補助薬市場は約70億円(小売ベース)と推計されるが、
ノバルティスは「3社同時にスイッチOTC化の承認を受けたことで、市場規模
は140億円に拡大する」と見込んでいる。