SAEコンソーシアム SJSの重篤副作用の遺伝子解析結果、12月に公表へ
公開日時 2008/07/01 23:00
国際SAE(重篤副作用)コンソーシアムのアーサー・L・ホールデン代表は6月
26日、日本製薬医学医師連合会と安全性評価研究会/ファーマコビジランス分
科会が主催するSAEメディアセミナーで講演。薬剤の副作用の発症予防に向け、
現在取り組んでいるスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)と中毒性表皮
壊死症(TEN)の遺伝子解析について、12月に結果を全世界に向けて公表する
ことを明らかにした。
SAEコンソーシアムは06年8月に設立され、欧米の製薬企業を中心とした会員
から得た重篤副作用の症例を収集・分析し、副作用が出現する遺伝子型同定の
共同研究を展開。なかでも、発現が稀なSJSとTEN、薬剤性肝障害に焦点を当て
た解析を進めている。薬剤性肝障害については09年12月までに、全世界の政府
機関、製薬企業、研究者を対象に無償で公開する予定。
ホールデン氏は講演で、同コンソーシアムが行う重篤副作用の遺伝子解析に関
する活動状況を報告し、副作用の原因解明とリスク予測には国際的なネットワ
ークの構築が必要と強調。また、今後はデータの精度を高めるため、アジア各
国との連携を強化していく方針で、「日本の政府機関や製薬企業とも連携し、
データを取り込んでいきたい」と協力を要請した。
会員企業は10社で、ファイザー、ノバルティス、GSKのほか、国内企業では武
田薬品、第一三共が加入している。会費は2年間で82万米ドル。