薬食審・第一部会 GSKの抗てんかん剤ラミクラールなどが通過
公開日時 2008/07/27 23:00
厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は7月25日、グラクソ・スミスクライン
のラミクタール(一般名:ラモトリギン)など6製品の承認を了承した。9月
下旬に開催が予定される薬事分科会を経て正式承認される見通し。
ラミクタールは、抗てんかん剤として世界で広く使用されている薬剤。「他の
抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全
般化発作を含む)、強直間代発作、レノックス・ガストー症候群(LGS)にお
ける全般発作における抗てんかん剤の併用療法」を効能・効果としている。と
くに小児の難治性てんかんとされるLGSは初めての適応。同剤は旧ウエルカム
が87年に国内の開発をスタートさせ03年に申請したが治験データの集計に誤り
が見つかり、申請を取り下げた経緯がある。その後、追加試験を実施し05年に
再申請した。
参天製薬のタプロス(タフルプロスト)は、緑内障・高眼圧症を効能効果とす
る。プロスタグランジンF2α(PGF2α)誘導体製剤としては4番目となる。あ
すか製薬のメノエイド(エストラジオール/酢酸ノルエチステロン)は「更年
期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経系症状(ホットフラッシュ及び発
汗)」を適応とする配合薬。これまで更年期障害治療ではエストラジオールと
酢酸ノルエチステロンなどの組み合わせによる治療が行われており、これをひ
とつの製剤(パッチ剤)にした。
ファイザーのジェノトロピン(ソマトロピン(遺伝子組換え))は、「骨端線
閉鎖を伴わないSGA(子宮内胎児発育遅延)性低身長」を効能に追加。同疾患
は出生時の身長が一定より低く、2歳を過ぎても正常範囲の身長に達しない状
態を指す。これまでは疾患の定義が難しかったが、07年に日本小児内分泌学会
と日本未熟児新生児学会が治療ガイドラインを策定している。年間投与患者数
は2000人程度としている。
ノバルティスのネオーラル(シクロスポリン)は「アトピー性皮膚炎(既存治
療で十分な効果が得られない患者)」の適応を追加。免疫抑制剤ではアステラ
ス製薬のプロトピックに続き2剤目。シェリング・プラウのベプリコール(ベ
プリジル塩酸塩水和物)は、「他の抗不整脈薬が使用できないか無効の場合の
持続性心房細動」を適応追加した。